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求む、クリエイティブな料飲人ハレクラニ沖縄 料飲部長 岡田 友嗣 氏
取材・リクラボ 久保亮吾 撮影・大崎 聡
協力・THE APOLLO
ヒットレストランを次々とクリエイトするトランジットジェネラルオフィスの岡田友嗣氏がハレクラニ沖縄の料飲部長に就任したというニュースは、知る人に言わせれば“けっこうな衝撃”だったに違いない。ホテリエらしからぬ雰囲気、東京のレストランの流行の最先端を走って来た男。彼が創る“新しいレベルのホテル内レストラン”とは。

欧米では非常にポピュラーなギリシャ料理をオシャレな雰囲気の中楽しめる東京でも唯一無二のお店です。店長の田中さんも、私と同じ元ホテリエです。彼も私と同様、もはやあまりホテリエっぽくない感じになっていますが。(笑)
トランジットはその意味では素晴らしい会社ですよね。いくつかのプロジェクトに関わらせてもらって、特にドミニクアンセルベーカリーのプロジェクトの時は、ニューヨークに行ってシェフのドミニク・アンセルさんを口説くところから、表参道に店を出すまでの全てを経験できました。あのような経験はホテルだとなかなかできないかもしれませんね。

結果論的に言えば、三井不動産が手掛けるプロジェクトだからということも大きいと思います。私はフォーシーズンズ、ザ・リッツ・カールトン、ペニンシュラという世界的ラグジュアリーホテルで仕事をしてきました。その後にトランジットで経験を積んだわけで、もしホテルに戻るのであればこの3ブランドは超えるステージに行きたいじゃないですか。でも、そういうブランドは世界にはなかなか無い。でもハレクラニ沖縄はFやRやPを超えるステージだって思えたので、ここを選びました。
これはちょっと前に自分のフェイスブックにも書いたことなのですが、自分が沖縄に行く理由は何か?
それは今までとはまったく違うユニークなF&Bを作るために行くのです。

沖縄やハワイって、お客様もそこで働くスタッフも「リゾートだから・・・」っていう妥協があるホテルやレストランがあるように思います。心の中では(そんなに美味しくないなあ)と感じていても(まあでも、この素晴らしい海と景色があるから気持ちいいよねえ)みたいな。
それではダメ。私たちのホテルではそれは許さないです。
たとえ一皿の料理。その料理をそのまま切り取って東京に持ってきても「おいしいね」「すてきだね」「カッコいいね」っていう感想がもらえるものでなくてはダメです。
だから、スタッフに求めるのは“クリエイティビティ”。
どんな時も「このレストランって、どうやったらもっと素敵になるだろう?」、「この料理ってどうすれば、もっと美味しくなるだろう?」という探究心を持って新たなアイデアや工夫を創造し続ける人材がほしいです。これは自分たちの自己満足ではなく、常にお客様の期待以上のサービスや商品を提供するのが目的だからです。
もちろん、若いホテリエでそういう経験が少ない人たちには徹底した訓練をします。でも、そもそもそういう気持ちの無い人は私たちの仲間になるのは厳しいと思います。決められた業務を決められたレベルでやり続けることが心地良い人はハレクラニ沖縄の仕事は難しいと思います。
ホテル業界には良い基盤があるのだから、あとはホテリエがクリエイティビティ(創造性)を絶やさないこと。外食に負けないホテル内レストランを創らないと、本当に満足はしてもらえないですよね。

あとは「朝食」ですね。朝食の良し悪しはホテルの評価に直結します。リゾートでの最高の朝のスタートには、料理にもサービスにも「こだわり」を詰めた朝食を提供出来るように総料理長とセットアップしています。是非こちらも楽しみにしていてください。
その他にも各レストランで目玉になる一品や「ここに来たらコレ!」と言う料理の数々は、宿泊のお客様はもとより食事のみでお越しのお客様にもお楽しみ頂けると思います。
それは、例えば沖縄旅行帰りの方が地元の都市に戻って、「え~、沖縄に行ったのにハレクラニ沖縄のアレ、食べてないの?」っていう会話がお客様の口から自然に飛び出すこと。そういうことが起きるようなレストランをハレクラニ沖縄に創りたいです。その開業メンバーですから、絶対面白いと思いますよ。興味ある人はジョインしてください。
