ホテル就活のキホン
一、ホテルは自分の目で見よ
ネット上だけでバーチャルな就活をしてしまう人が多いですが、ホテル業界で就職活動するなら絶対に自分の目で見て決めなきゃダメ。ホテルの雰囲気、ホテルマンの動き、客層、そういうものを自分の目で確かめに行ってください。
一、憧れだけで突撃するな
ホテル業は華やかですが、仕事として取り組むには厳しいこともたくさんあります。休みも不規則、給料も高いほうではありません。それでも「そのホテルで成し遂げたい何か」を面接で説明できるようにしてから就活しないと、(憧れだけのミーハーな人だな)と思われてしまいます。
一、「人と接したいから」は理由にするな
ホテルに就活する人の志望理由で「人と接する仕事がしたいから」という内容を語る人がいるのですが、あれは理由になりません。世の中の仕事は、ほとんど“人と接する”からです。中でも、なぜホテルなのか? を面接で語れないと志望理由になっていません。
一、経営会社と運営会社を理解せよ
ホテルの就職活動では自分が受ける会社について、経営会社と運営会社を勉強してからのぞんでください。概ね、お客様として見ているのは運営会社(ブランド名)ですが、就職する先は経営会社(あるいはそのグループ会社)という構造になっています。お客様視点だけだと運営会社についてしか企業研究していないことがあります。
一、サービスだけでなく事業を見よ
ホテルは「おもてなし」を商品とする事業。だから「良いサービスがしたい!」、「ホスピタリティ精神を発揮したい!」と言って入ってくる人が多い。もちろん、それは素晴らしい動機ですが、ホテルも会社。その会社がどんな考えを持って事業をしているのか、そこも研究していきましょう。でないと、アルバイトの面接と変わらなくなってしまう!
一、時間帯を変えて見に行け
ホテルは24時間動いています。総合ホテルであれば、お客様の利用シーンもさまざまで、必ずしも宿泊のためだけに来ているわけではありません。同じロビーラウンジだって、朝はビジネスマンでいっぱいでも、午後3時には近所のマダムで埋まっていたりします。そういう、時間帯ごとの「ホテルの顔」を見ることで、全体像を把握しましょう。(全部のホテルを何回も見学するのは無理でも、志望度の高いところには何度かいくべし!)
一、ホテルには私服でオシャレして行け
リクルートスーツで行ってダメなわけではないですが、より一層“一般のお客様”として訪れたほうが、ホテルの素の表情が見られます。それと、そのホテルに行くにあたっては(どんな服装で行くべきかな)と考えることは企業研究において大事なこと。リゾートホテルに行くのと、シティホテルに行くのでは少し違いますよね。そのTPOを考えることは企業研究の1つなのです。
一、できれば飲食、できれば宿泊
ホテルは中に入るだけならタダ。でも、実際にホテルのサービスを受けてみるほど貴重な企業研究はありません。できれば、飲食くらいしてみるべきです。(志望度の高いホテルではぜひ!)。ロビーラウンジでお茶を飲むくらいなら、およそ1000円以内です。もし、お金に余裕があれば、がんばって泊まってほしい。その体験が、かならず志望動機の源泉になります。
一、そのホテルの競合他社を見よ
ホテルはある程度、価格帯によるグループ分けをすることができます。極端に言えば、Aという1泊5万円のラグジュアリーホテルとBという5000円のバジェットホテルでは目的も客層もぜんぜんちがいます。どちらが良い悪いではありません、AとBの2つを見学して比較しても意味がありませんね。企業研究は比較検討です。ホテル業界の場合は価格帯、ロケーション(地域)、ブランドなどが競合する他社を数軒見ることで比較検討が進み、研究が深まります。
一、大人のマナーは絶対に守れ
ホテルは大人の社交場です。見学は大人数で行かない(ぜいぜい4人まで)。大きな声は出さない。用も無いのにむやみにホテルマンに話しかけない。などなどは常識。また、フロントから人事の人を呼び出したりする人がいますが、それも非常識。大人の常識をわきまえたレディース&ジェントルマンとしてホテルに行ってください。